2021年1月29日金曜日

オカダ・カズチカ入場曲の歴代「RAINMAKER」を比べてみよう。



「金の雨が降るぞー!」


新日本プロレスのトップレスラーである、”レインメーカー”オカダ・カズチカ選手の決め台詞と共に場内に響き渡るコインの音、強者の風格を漂わせた力強いギターのリフ・・・


プロレスファンの間でお馴染みとなったオカダ選手の代名詞となった入場曲「RAINMAKER」が誕生して早10年近く。

オカダ選手の飛躍とともに金の雨を降らす音楽も多くの変遷をたどった結果、2021年時点で8種類(※)の「RAINMAKER」が誕生しました。


これだけ多くの「RAINMAKER」が存在する中、明確に違いを提示し、かつまとめた資料がネット上に無かったこともあり(単なる見落としも否めませんが)、今回は歴代「RAINMAKER」の比較をしていこうと思います。


参考:Spotify


(※)「INITIAL -RAINMAKER-」は除いています。



・RAIN MAKER


記念すべき初代。再生時間は2:06。

初出は2012年発売の「NJPWグレイテスト・ミュージック」。

コインの落下音、印象的なギターのメロディ、中盤のハーフタイム展開、といったお馴染み要素はこの時点で確立されていました。

歴代RAINMAKERの中で唯一中盤のギターソロパートが無いのが特徴。


・RAINMAKER -20130104-


2代目。再生時間は3:19。

初出は「NJPWグレイテスト・ミュージックⅡ」。

初代「RAINMAKER」の音源をベースにアレンジ・修正を加えたバージョン。


特徴としては

・1分に及ぶトランスチックな前奏が追加。

・ハーフタイムの展開の際に、中盤のギターソロ部分が追加。

・初代と比べるとコインの落下音~曲の入りまでの間隔が若干速い

・音圧が若干上がっている。

点が挙げられます。


初登場となった中盤のギターソロのメロディは本バージョン以降にも流用され、「RAINMAKER」に欠かせないパートになりました。


「・コイン落下音~」につていは、非常に細かいのですが、コインの落下音がほぼ鳴り止んだ後に曲が入る初代に対し、「20130104」はコインの落下音が鳴り止まぬうちに曲が入り始めています


・音圧が若干上がっている。に関しては主観的な部分での判断になってしまうため、推測の域を出ませんが、注意深く聴くとギターのメロディの裏で鳴っているキーボードの音が初代と比べてハッキリ聞き取れるように感じます。

恐らくですが「20130104」の制作にあたり、リマスターを行ったのではないかと考られます。



・RAINMAKER(2014~EDIT)


3代目。再生時間は2:17。

「NJPWグレイテスト・ミュージックⅣ」収録。

「-20130104-」の前奏をカットしたバージョン。



・RAIN MAKER -Tokyo Dome 2017 ver.-


4代目。再生時間は3:21。

「NJPWグレイテストミュージックV」収録。

「RAINMAKER(2014~EDIT)」に、新たに制作された前奏を追加したバージョン。


ハイテンポなトランスチックの前奏だった「-20130104-」2代目と比べて「Tokyo Dome 2017」の前奏は、幾分落ち着いたテンポになっており、それでありながら金の嵐の前の静けさを予感させる内容になっています。


そして非常に細かい点ですが、以前の「RAINMAKER」と比べてバックで鳴っているハイハット音などの高音が抑えられている印象を受けます。



・RAINMAKER -DOMINION 6.11 ver.-


5代目。再生時間は2:49。

「NJPWグレイテストミュージックVI」収録。

4代目と同じく、「RAINMAKER(2014~EDIT)」に新たに制作された前奏を追加したバージョン。

本バージョンの大きな特徴として、前奏が和風テイストを醸し出した内容に仕上がっているという点が挙げられます。



・RAINMAKER -WK12 ver.-


6代目。再生時間は4:29と最長

「NJPWグレイテストミュージックVI」収録。

「RAINMAKER(2014~EDIT)」をベースとした音源にデン!と数回のアタック音とSEのシンプルな前奏が追加されたバージョン。


この他にも細かい点で修正が加えられており、特徴としては

・コイン~曲入りが初代と同じタイミング。

(コイン落下音がほぼ鳴り止んでから曲に入る)

・中盤のギターソロ後、序盤の箇所からループする。

・全体的にリバーブがかけられたようなmix。

が挙げられます。



・RAINMAKER -laevatein- (2018)


7代目。パンタロン時代。再生時間は3:07。

「新日本プロレスリング NJPWグレイテストミュージックVII」収録。

今まで「-20130104-」をベースにしていた「RAINMAKER」でしたが、ここにきて演奏&アレンジを一新


特徴としては

・通常のイントロ途中でスローダウンしブレイクする。

・ダンス・トランス要素を組み込んだmix。

・メインメロディの直前に「RAINMAKER」とボイスSEが入る。

といった点が挙げられます。


ギターの新規録音により音色も変わっているため、歴代「RAINMAKER」の中でも比較的聞き分けがし易いバージョンです。



・RAINMAKER -NEXT LEVEL-


8代目。現行(2021年現在)。再生時間は2:50。

初出は「新日本プロレスリング NJPWグレイテストミュージックVII」。

「(2014~EDIT)」をベースに、演奏をリテイクしたバージョン。


特徴としては

・コイン~曲入りが初代と同じタイミング。

(コイン落下音がほぼ鳴り止んでから曲に入る)

・ドラムの音が別音源。

・中盤のギターソロパートが2回繰り返される。

・アップテンポなダンスビート(4つ打ちキック)のパートが追加。

・曲の終わりにコイン落下音。

という点が挙げられます。



おまけ

・INITIAL -RAINMAKER-


北村陽之介氏のソロアルバム「INITIAL -RAINMAKER-」(2014)に収録されたタイトルナンバー。

「RAINMAKER」と副題が名づけらながらも、代名詞的なコインの落下音は無く、曲自体も「RAINMAKER」とは別曲なのですが、「-laevatein- (2018)」に先駆けて「RAINMKAER」のボイスSEが初登場しています。




最後に歴代「RAINMAKER」の違いをまとめたフローチャートを下記に掲載しますので、”どれがどの「RAINMAKER」だっけ?”と迷う機会があれば是非活用してください。


『RAINMAKER』フローチャート