2022年4月30日土曜日

2022年放送 ○○三昧 今日は一日“プロレス格闘技入場曲”三昧 レポート

 多くのプロレスファンの耳と心を熱くさせた伝説の番組、『今日は一日“プロレス格闘技入場曲”三昧』が13年ぶりに復活。

前回同様、昼から晩まで約9時間放送というビックスケール枠。

今回のMCは澗隨操司アナウンサー。濃密なプログラムを振り返っていきます。


第1部


田中ケロリングアナ&古館アナウンサーのタッグによる前口上で番組スタート!


・♪ワールドプロレスリングのテーマ「朝日に栄光あれ」

いきなりNHKでテレ朝のテーマ曲

ますだおかだの岡田「古館ラスト実況の大阪城ホールの会場にいた」「胴上げも見ました!」

はじめに番組でOA予定の楽曲をダイジェストメドレーで放送。


♪UWFメインテーマ~炎のファイターパワーホール

~Thunder Storm~サンライズ

止まらないHA~HA~Touchin On My~MUTA


・タイムテーブル紹介

午後13:00~80年代盛り上がったプロレスを彩るテーマ曲特集

午後14:00~倉持アナ登場。古館アナとの夢の共演

午後15:00~天龍&川田登場

午後16:00~鈴木修ミニライブ&木原リングアナ登場

午後17:00~リクエスト特集&武尊、卜部インタビュー

第2部~宮原&永田登場


次のテーマ曲は・・・

古館アナのジョージ高野トークが盛り上がりすぎて曲紹介が始まらない(笑)


・♪ザ・バンピートのテーマ曲「Agatha」 

・♪ザ・コブラのテーマ曲「The Heat Goes On」 


攻めすぎている選曲。コブラはボーカルカットの入場音源ver.2でOA!

古館アナのアンドレトーク。食べ放題で食べ過ぎる。


・♪アンドレ・ザ・ジャイアントのテーマ曲「ジャイアント・プレス」 


曲が終わっても止まらないアンドレトーク。その後はハンセン・トーク。

ハンセンも食べ過ぎる。1回の食事代17万円。


・♪プロレス団体UWFのテーマ曲「U.W.F.メイン・テーマ」


古館と田中リングアナとのタッグで越中・高田vs木戸・前田の実況を再現する企画。

見事な実況でスタジオから延長コール(笑)

その流れで次期シリーズの外国人選手の紹介を再現。

古館アナがワールドプロレスリングのメイン実況に任された経緯も語られる。


~開始から1時間近く経過~

リスナーリクエストでプロレスラーのテーマ曲がOA。

越中詩朗のテーマ曲「Samurai」 

アントニオ猪木のテーマ曲「炎のファイター」


佐山タイガーのトークで盛り上がるスタジオ。


小林邦昭のテーマ曲「THE ROOM(BRAINWASH)PART ONE」

オリジナル音源がOA。


以下、初代タイガーマスクのテーマ曲メドレー

「燃えろ! 吠えろ! タイガーマスク」歌:古舘󠄁伊知郎 

「タイガーマスク二世」歌:水木一郎

「おまえは虎になれ」歌:村松とおる

「バーニングタイガー」歌:佐山聡


「燃えろ!吠えろ~」発売時は古館アナと初代タイガーが遊園地などで営業をしていた。

タイガーマスクがサインをして古館アナが歌う。いざ歌うタイミングでスコールが降った思い出。


ここで佐山聡のメッセージ。

次に古舘󠄁リクエスト曲のOA。リクエストはパワーホール。


・長州力のテーマ曲「パワーホール」


小橋建太のメッセージを経て、倉持隆夫アナが登場。登場BGMは全日本プロレス中継のOP曲。


・♪NTVのスポーツテーマ


倉持アナ御年81歳!古館アナとのトークに花が咲く。


ジャイアント馬場のテーマ曲「王者の魂」


スタン・ハンセンから倉持アナへの特別メッセージがサプライズで流れる。

倉持「嬉しいです」

優しい口調のハンセンに違和感を覚えるスタジオ。


スタン・ハンセンのテーマ曲「Sunrise」(Vapカバー版)


スタン・ハンセンのコメント。ウィーに関する逸話。

続いてドリー・ファンクJrからのメッセージ。


ザ・ファンクスのテーマ曲「スピニング・トー・ホールド」(Vapカバー版)

ブルーザー・ブロディのテーマ曲「移民の歌」(Vapカバー版)


ハンセン、ファンクス、ブロディの曲は会場音源ではなく、「プロレス大全集」(VPCC-83014)収録のカバー音源でした。


ここで次期予告シリーズのナレーションを倉持アナが再現!

・全日本プロレス引き分けのテーマ曲「カクトウギのテーマ」 坂本龍一

古館アナも乱入。

ここで一旦倉持アナ退場。


~長与千種のマーヴェラス興行のCM~


天龍源一郎&川田利明が登場。


天龍源一郎のテーマ曲「Thunder Storm」

川田利明のテーマ曲「Holy War」


こぼれ話がちらほら。岡田「デンジャラスT(トーク)や!」

川田選手は新日本プロレスの入門テストに合格していた。

かつて冬木と組んでいたタッグチーム”フットルース”は会社からの指令。

元ネタの映画自体見たことない。


獣神サンダーライガーのテーマ曲「怒りの獣神」


メキシコにおける山田と古館が出会ったエピソード。

ここで古館アナ退場。


Mr.プロレステーマ曲こと鈴木修が登場。

小橋、ジェイク・リーからメッセージが届く。

以下、鈴木修スタジオ生演奏


・♪武藤敬司のテーマ曲「Hold Out」

藤波辰爾のテーマ曲「Rising」

小橋建太のテーマ曲「Grand Sword」


トーク

川田、Grand Swordを爆勝宣言と勘違い。


ジェイク・リーのテーマ曲「戴冠の定義」

潮崎豪のテーマ曲「ENFONCER」

遠藤哲哉のテーマ曲「Core Tool」

トーク

橋本真也のテーマ曲「爆勝宣言」鈴木修


川田「自分の最初の入場テーマ曲を三沢さんはドリフの『盆周り』と評していた」

該当の曲はおそらくバリバリ伝説のサントラ曲「ラスト・バトル」(新田一郎)だと思われます。


木原リングアナ登場。更にスタジオの雰囲気が明るくなる。

ここからジャンボ鶴田特集。


・♪鶴龍コンビの入場テーマ『J&サンダーストーム』

合体入場テーマ曲!木原リングアナの所有音源


ジャンボ鶴田のテーマ曲

・♪「TTバックドロップ」小川銀次

ノー編集版でOA

・♪「ローリングドリーマー」ジャンボ鶴田

鶴田選手本人の歌入り。


ここで大仁田厚選手のメッセージが届く。


『オイオイオイオイ!オレガ大仁田ダ!オイ』


アニマル浜口化した前口上&音質がやたらノイジー。

・・・自身の入場テーマについて。

映画「メジャーリーグ」の成り上がりストーリーが当時のFMWの状況と被り感銘を受けたので、この映画の主題歌を入場テーマに選曲。最近同じ曲を使っているジョン・モクスリーに関しても言及。


・♪大仁田厚のテーマ曲「Wild Thing」


持ち歌を引っさげ11PMに出演したエピソードを語る。


・♪「星空のグラス」大仁田厚


スタジオでは大仁田についてのエピソード。

川田「(大仁田が11PM出たとき)メイクが気に入って、再度メイクし直して帰った」


早押しクイズコーナー【プロレス・イントロどん!】

天龍vs川田。

2人とも勝者へのご褒美を期待。


・1回戦 アントニオ猪木のテーマ曲「炎のファイター」

○川田 - 天龍×


・2回戦 ジャイアント馬場のテーマ曲「王者の魂」

×川田 - 天龍○

川田、早押しするも「鶴田さんの曲ですよね?」と痛恨のミス。


・3回戦 天龍源一郎のテーマ曲「Thunder Storm」

×川田 - 天龍○

天龍、最初わからず。


・4回戦 坂口征二のテーマ曲「燃えよ荒鷲」

○川田 - 天龍×

川田「坂口さん当てて、馬場さんを間違えるなんて・・・」


・5回戦 グレート・カブキのテーマ曲「ヤンキー・ステーション」

○川田 - 天龍×

川田「この曲を聴くと若手時代、カブキ選手の衣装を畳んでいた雑用の記憶が蘇る」


・6回戦 NWA世界王者のテーマ曲「ギャラクシー・エクスプレス」

△川田 - 天龍△

両者答えられず。

ちなみにイントロで流れた部分は会場ではカットされている。


・7回戦 黒潮イケメン二郎のテーマ曲「Hello」

○川田 - 天龍×

川田「(この曲使っているのは)NY行った男ですよね?」

岡田「ラーメン屋だから二郎に詳しい」


ここまで4-2で川田優勢。次の最後の問題は3点特別追加。

天龍「こういう番組でよくあるけど、今まで何だったんだってならない?」

岡田「モチベーションをあげるためです!」


・8回戦 ビッグ・バン・ベイダーのテーマ曲「Eyes Of The World」

ちなみにOA音源は「外国人レスラー-名入場テーマ曲大全集-スカイ・ハイ」収録のテイチクカバー版。

×川田 - 天龍○

天龍、ホーガン、ベノワと間違いながらも何とか正解にたどり着く。

天龍逆転勝利!



木原リングアナによる珍盤特集


♪倉持アナと松永アナのデュエット「ブッチャー・ザ・グレイテスト」


倉持アナ曰く意外と売れた。テイチクはその年のボーナスも出たらしい。


♪藤波辰爾の歌「Go!Go!ドラゴン」


マッチョドラゴン以前の藤波ソング。作曲は山本正之。


♪藤波辰爾の歌「Go!Go!ドラゴン」

♪タイガー・ジェット・シン&浅野社長&ゴージャス松野「早口言葉なのだ」


スタジオ爆笑。

増田「え?これレコードになってるんですか?」

木原「シン選手は妖怪人間ベムの歌も歌っている」



ここからはリクエストソングを30位から16位まで一挙OA。

♪グレート-O-カーンの入場曲「シルクロード」

♪オカダカズチカの入場曲「RAINMAKER -NEXT LEVE-」

♪永田裕志の入場曲「MISSION BLOW」

リスナーからのコメントで結婚式で司会に田中リングアナ、入場に「Mission Blow」を起用した猛者が現れる。


鈴木みのるのテーマ曲「風になれ」(現行バージョン)


鈴木みのるからのコメント「世界中のファンが日本語で歌ってくれる」

岡田「風になれの部分がコメントと被ってますよスタッフ!合唱したいっす」

アナ「もうすぐ2番のサビラストですよ、そこで合唱しましょう!」


輝きの中をー


”かっけてゆけー!”


岡田「いや違うがな!!」


♪ロードウォーリアーズのテーマ曲「IRON MAN」

青柳優馬のテーマ曲「ROCKSTAR」

アブドーラ・ザ・ブッチャーの入場曲「吹けよ風、呼べよ嵐」


♪宮原健斗のテーマ曲「Break Heart 」

♪前田日明のテーマ曲「Captured」(カバー)

小橋建太のテーマ曲「GRAND SWORD」


♪川田利明のテーマ曲 Holy War

♪スピニング・トー・ホールド


ここで大仁田のメッセージ


わかっててもビックリする大仁田の前口上「オイ!オイ!オイ!オイ!」。


ジャイアント馬場のテーマ曲「王者の魂」

・高田延彦のテーマ曲「Training Montage」(オリジナル)

♪タイガーマスクのテーマ曲「燃えろ! 吠えろ! タイガーマスク」歌:古舘󠄁伊知郎


ここで一旦プロレストークはブレイク。

武尊選手とABC-Zの塚田僚一との対談コーナーへ。

前回放送時アナウンサーだった伊達正隆Pが進行を担当。


・♪那須川天心のテーマ曲 矢沢永吉「止まらないHa〜Ha」


武尊選手はこの曲をあえて聞かないようにしているとのこと。


・♪武尊のテーマ曲 3OH!3 「Touchin On My」


デビューの際、ランニングしながら選曲していたところ、

この曲を聴いた瞬間に気持ちが高まった。

試合前でも同様に気持ちが上がると思い、歌詞も見ずに入場曲に決めた。

しかしながら、後日歌詞をみたらメチャクチャエロくて驚いた。


実はK-1を見る前、80年代のプロレスをよく見ていた。好きな選手はグレート・ムタ。

家にフィギュアを飾っていた。


・グレート・ムタのテーマ曲「MUTA」(KING版)


続いては卜部功也選手と伊達Pの対談


・卜部功也のテーマ曲 「Give It Away」Red Hot Chili Peppers


父親の影響でガンズやレッチリを聞いていた。その中でお気に入りがこの入場曲。

試合以外では筋トレ前に聞いている。

好きなプロレス団体は『西口プロレス』。

好きな理由はハッピーでしかないから。好きな選手は小力。


・長州小力のテーマ曲「NIGHT OF FIRE」HINOI TEAM


第1部終了



第2部


 ・世界最強タッグのテーマ曲「オリンピア」からスタート。

第2部の布陣は澗隨アナ、ますだおかだ、田中ケロリングアナ、木原リングアナ


・♪世界最強タッグのテーマ曲「オリンピア」


古館、辻、徳光の参戦を希望するスタジオ。


長与千種のメッセージ

試合に芸能に多忙だったクラッシュギャルズ時代を回想。

・♪「炎の聖書」クラッシュ・ギャルズ

ますだおかだは伝説の大阪城ホールの試合の会場にいた。


ここで全日本vs新日本と称してプロレスラーがゲスト参戦。

青コーナーから宮原健斗選手が参戦。


・♪宮原健斗のテーマ曲「Break Heart」


「Braek Heart」ヒールターンの際に、クールなヒール像をイメージして作曲家と相談して製作した。

リスナーから「朝の目覚めに聞いています」というコメント。


赤コーナーからは永田裕志選手が参戦。


・♪永田裕志のテーマ曲「Mission Blow」


ピスタチオ解散から間もないこともあり、白目トークで盛り上がる。


宮原と永田は2012年にシングル対戦経験有。

宮原はその試合を忘れていた。


早押しクイズコーナー【プロレス・イントロどん!】


今回は宮原(全日本)vs永田(新日本)の団体の威信をかけた戦い。

ますだおかだ岡田進行の為さながら「脳ベ○Show」。


・1回戦 ミル・マスカラスのテーマ曲「Sky High」

×宮原 - 永田○


・2回戦 長州力のテーマ曲「パワーホール」

○宮原 - 永田○

両者同時押し+同時正解だったので両者1点。


・3回戦 武藤敬司のテーマ曲「Hold Out」

○宮原 - 永田×


・4回戦 蝶野正洋のテーマ曲「CRASH」

×宮原 - 永田○

ここまでお互いの早押しのタイミングはほぼ僅差。


・5回戦 ロード・ウォリアーズのテーマ曲「Iron Man」

×宮原 - 永田○


・6回戦 ザ・ファンクスのテーマ曲「スピニング・トー・ホールド」

○宮原 - 永田×


・7回戦 ジャンボ鶴田のテーマ曲「ローリング・ドリーマー」

×宮原 - 永田○

ここまで永田優勢。

しかし最後の問題に正解すれば100ポイント貰えるということが判明。


・8回戦 木戸修のテーマ曲「ブラック・ライダー」

×宮原 - 永田○


永田勝利!ゼアッ!



ここからはリクエスト曲・トップ15のOA。

第1部でOAされた30~16位の曲以外で永田選手のお気に入りは越中選手の「Samurai」。

若手時代の思い出の曲でもあるそうです。


15位~13位


・♪アントニオ猪木のテーマ曲「炎のファイター」

・♪飯伏幸太のテーマ曲「Golden Star」

・♪NWA世界王者のテーマ曲「ギャラクシー・エクスプレス」(Vapカバー版)


木原リングアナ曰く「ギャラクシー・エクスプレス」の収録盤は大人の事情ですぐ廃盤になったため、非常に貴重というウンチクが語られる。


12位~10位


・蝶野正洋のテーマ曲「CRASH」

・スタン・ハンセンのテーマ曲「Sunrise」(カバー)

・長州力選手のテーマ曲「パワーホール」(オリジナル)


12位の「CRASH」はT-2000ver。パフ・ダディーのイントロ付。

「Sunrise」がとんねるずの乱闘シーンなどTVバラエティでよく使われていたので世間に知られている。

インザスペースを歌う新田一郎の真似をする木原リングアナ。


9位~7位


・世界最強タッグのテーマ曲「オリンピア」

・武藤敬司のテーマ曲「Hold Out」

・橋本真也のテーマ曲「爆勝宣言」


「オリンピア」はサビのコーラスが入っているインストバージョン。

リスナーから「『爆勝宣言』は毎朝の目覚まし代わりに聞いています」

スタジオ内「プロレスラーのテーマ曲、目覚めの音楽にしがちですね」


6位~4位


・藤波辰爾のテーマ曲?「マッチョ・ドラゴン」(歌入り)

・棚橋弘至のテーマ曲「Love & Energy」

・ジャンボ鶴田のテーマ曲「J」(プレイヤーズ版)


6位の歌入りマッチョドラゴンは会場では未使用音源。

4位の「J」は初期に使われたプレイヤーズ版。


永田「ノーテレビの茨城の会場で『J』で入場したことがあるんですよ!」

キッカケは橋本やケロのお遊び。

最初は冗談だと思っていたら本当に流されたので焦りながら全力ダッシュで入場。流れる尺を最小限にとどめたそうです。


3位

・大谷晋二郎のテーマ曲「Believe S Road」

現在、頚髄損傷でリハビリ中の大谷選手への多くのリスナーからのメッセージ。

永田選手、盟友への思いを語る。田中ケロリングアナからもエール。


2位 

・ミル・マスカラス選手のテーマ曲「Sky High」

木原リングアナ、ますだおかだからのコメント付き。


1位

・三沢光晴のテーマ曲「スパルタンX」

人気曲が堂々の1位。OA版は2009 ver。

田中リングアナ「僕にとっては上田馬之介のテーマ曲」

宮原「三沢選手は背中を追いかけたいレスラー」

永田「納得の1位」



番組エンディング

出演者のまとめコメント。

岡田「プロレスラーに感謝しかない」

宮原「今回はラインナップは昭和が多かった。今も負けていないので今のプロレスも見て頂きたい」

永田「レスラーを思ってくれるファンに感謝。改めて思い知らされた」

田中ケロ「前半は古館劇場だった!次回も是非!」

木原「SLKの曲をかけたい」

増田「大晦日の夜にやらせてください」


第2回も濃密なボリュームながらあっという間の内容でした。

いつかの第3回も期待しています!出演者・関係者の方々お疲れ様でした。




2022年4月7日木曜日

#ZSJtrackoftheday ーザック・セイバーJr.が紹介した音楽ー

 2022年、英国出身の外国人プロレスラー、ザック・セイバーJr.選手が日本のプロレス界のトップに立とうとしている。

史上最多となる48人のトーナメント制となったNEW JAPAN CUP 2022に優勝し、来る4月にオカダ・カズチカと『IWGP世界ヘビー』のタイトルを賭けて試合に臨む。

彼の武器はテクニックに裏打ちされた難解なフィニッシュ・ムーブの数々。そこには彼の音楽の趣向が少なからず反映されている。

技名にはモグワイ、youthmovie soundtrack strategiesなどの曲名が引用されており、旋回式の技コンボには「ユー・スピン・ミー・ラウンド・テクノ・リミックス」と一文を追加するセンスをみせる。

それ以外にも彼のインタビューでは


「プロレスは音楽のジャンルみたいなもの」


 『【無料公開!】「俺とオスプレイがしていることは、全然違うように見えてじつはどこかで繋がってる」2.2札幌で激突! ザック・セイバーJr.にインタビュー!!』より

 

という表現を使用していたり、NEW JAPAN CUP2022の優勝後には

 

「最高のポップスターの一人であるジョージ・マイケルに捧げたい」

 

https://www.njpw.co.jp/card_result/345898 より

というユーモアに溢れたコメントを残していた。

これらのようにザック選手というレスラーを語る上で、音楽文化は切り離せない存在になっている。


ザックはかつて自身のTwitterで「#ZSJtrackoftheday」というハッシュタグをつけ、その日に聴いている楽曲をツイートで紹介していた。


「#ZSJtrackoftheday」は2011~2018年の間に数多く投稿され、ジャンルはポストUKロックをはじめ、アンビエント、テクノ、ノイズミュージックなど多岐に渡っていた。

ここで多く登場する無機質な楽曲や、穏やかな曲は、感情を剥き出しにすることが日常となっている現代プロレスリングの印象からは程遠いものである。これについては、プロレスラーというキャラクター性から離れた、ザック自身のパーソナルな部分が反映されているように感じられる。


英国発のプロレスラーとして異国の地で成功を収めているザック。彼の感性に触れた音楽の数々を振り返ることで、彼自身の思考や、ファイト・スタイル、そして今後の方向性が垣間見えるかもしれない。


以下が2011~18年に投稿された「#ZSJtrackoftheday」楽曲をまとめたプレイリストである。一部タグ付けされていなかったツイートもあるが、関連性が高いと考えてプレイリストに含めた。

 #ZSJtrackoftheday プレイリスト    


*2018年以降はザック自身がBandcampで自作プレイリストを紹介している。 







ザック・セイバー Jr.発 音楽あれこれ


Cremation Lilyはザックのフェイバリット・アーティストの1人。ザックが愛用する複合関節技の名前に引用されている。


 The Field performs "Over the Ice"
英国出身レスラーのフィン・ベイラーにThe Fieldのライブを薦めるツイート。



Max Cooperは#ZSJtrackofthedayの常連。




モグワイもザックが愛聴するアーティスト。この楽曲タイトル「Yes! I Am A Long Way From Home」はその後、彼の必殺技にそのまま名付けられる。

  youthmovie soundtrack strategiesもモグワイ同様に作品名が必殺技の名前に引用されたが、それが『Hurrah!Another Year,Surely This One Will Be Better Than the Last;The Inexorable March of Progress Will Lead Us All to Happiness』とあまりに長すぎため、プロレス界でちょっとした話題になる。

 

Joy Orbisonは2015年頃からザックの入場テーマ曲に使用された。ザックのツイートやプレイリストには度々彼の楽曲が登場する。 



Idlesはザックが紹介するアーティストの中でも一際破壊的な音を響かせている。ザックは彼らのファンのようで、ライブにも足を運び、入場テーマ曲として「MOTHER」を使用した。

 

ザックの友人であるルーク・カーライル(Luke carlisle)がMVを手がけた作品。

プロレスラーを題材としたドキュメンタリーチックな内容。

ザックはこの世界で生きている。