2020年7月4日土曜日

プロレス・格闘技の入場シーン音響ハプニングまとめ


コロナ禍に揺れるプロレス界。無観客マッチなど大きく興行形式に影響を受けています。そんな中、先日6/26に無観客で行われたリアルジャパンプロレスの大会が開催されました。

第1試合から日高郁人vs鈴木秀樹という中々な豪華カード


日高選手のツイッターより

ですが試合後、鈴木選手のコメントでこんな発言がありました。


――日高選手とは6年ぶりのシングルということでしたが、いかがでしたかそんなことより、人の曲間違うなって(※秀樹の入場時に別の曲がかかるアクシデントが起きていた)
バトルニュース様の記事より。



このように音響ミスに苦言。


鈴木選手の入場で流れていたのは以前使用していた昔のテーマ曲
Marilyn Manson -Rock is Dead



            



試合後に勝利者テーマとして流れたのは現在のテーマ曲
Carl Douglas - 「Blue Eyed Soul





入場・勝利テーマをそれぞれ別に用意している選手や、シチュエーションに合わせて以前のテーマ曲に戻す選手もいるので違和感はそこまで無かったのですが、鈴木選手のコメントでミスだったということが発覚。


今やプロレスのみならず様々な格闘技の大会で欠かせない選手の入場テーマ曲。
テーマ曲にのってリングインする姿は多くのファンを惹き付ける大事な場面。だからこそ音響トラブルは避けたいところですが・・・


大きくわけて入場シーンの音響ハプニングは5つ


・最初から音が出ない

・途中で音が途切れる

・曲のスピードがおかしい

・曲が流れるタイミングがおかしい

・曲を間違える。


今回は各種類ごとに
入場シーンの 音響ハプニング を紹介します。
観客側としてはレアな、興行側としては肝を潰すシーンの数々。

(すべて網羅していませんのでメモ書き程度に見て頂ければ幸いです。)


・最初から音が出ない



・1985年10月21日 
両国国技館 リック・フレアー vs リック・マーテル

全世界が注目のNWA・AWAダブル世界戦での有名なハプニング。世界タイトルでまさかの無音
流石にマズいと思ったのか当時のTV中継では入場テーマ曲を後載せで被せていました。



当時のTVで流れたテーマ曲の後載せver。

・1991年4月18日 
日本武道館 ジャンボ鶴田 vs 三沢光晴

プロレス史に残る三沢vs鶴田の三冠戦。TV中継ではテーマ曲が流れていましたが、こちらも現地では無音入場だったといわれています。TV中継の入場シーンをよくよく聞くと、テーマ曲と観客のコールのタイミングが若干不自然な気もします(特に鶴田選手)。




当時のTVで流れたテーマ曲の後載せver。


全日中継で90,91年頃に見られたクレジットスタイル


・1995年7月31日 

大阪府立臨海スポーツセンター大会 天龍源一郎&嵐 vs タイフーン&ドクター・ルーサー

天龍率いるWARの大会での一幕。1試合前の平井vsカネックから音が出なくなり、結果この試合も無音で入場。



途中で音が途切れる



・2016年1月4日 
東京ドーム オカダ・カズチカ vs 棚橋弘至

世界中が注目する新日本のイッテンヨン東京ドーム大会のメインイベントにてオカダ選手の入場シーンで曲が止まり映像モニターも暗転・・・
しばらくして無音・暗転状態のままオカダ選手が姿を現し、レインメーカーポーズをとると、曲・モニターが復活するという入場シーンでした。

レインメーカー



当時からハプニング説演出説か話題になっていました。


新日本プロレスのオーナー、木谷氏のツイート




・2016年10月31日 
川崎市とどろきアリーナ 田村和宏 vs 鈴木みのる

「メインイベントで鈴木みのる選手の入場テーマ『風になれ』が歌の途中で止まる。」

という文面だけで恐ろしいシチュエーション。

鈴木みのる選手は暫くの間パイプ椅子に腰掛けて待機。

ハプニングにも咄嗟に対応


曲のスピードがおかしい



・1983年9月21日 
大阪府立体育会館 藤波辰巳 vs 長州力

両者の入場テーマが何故かスローテンポ

熱気に満ちた会場に緩い曲調のパワーホール、歌謡曲と化したドラゴンスープレックスが場内に流れる異常事態。

前の試合の坂口vsマードックでも同様の現象が発生していた模様。
このスロー版は音楽編集ソフトなどで音源の速度(スピード)を約15%ダウンさせると再現出来る。


長州を探せ

もう何がなんだか

それにしても入場花道の無法地帯っぷりが凄い・・・




・1986年2月22日
戸田市スポーツセンター  天龍源一郎 vs ワンマン・ギャング

天龍のテーマ曲である「Thunder Storm」のスピードが通常よりやたら速い。
余りの速さに実況も「過激なテーマ」と表現。

音楽編集ソフトで「Thunder Storm」の音源速度を11%アップさせると再現出来る

過激なテーマが流れた現場

曲の流れるタイミングがおかしい



・2015年8月16日
大田区総合体育館 山村武寛 vs 石田凱士

バトルニュース様の記事より 

試合中に音が流れる。山村選手&石田選手はエキシビジョンマッチからいきなりの波乱に見舞われました。
ドラゲーの音響さんは担当機会の多いパンチ冨永選手絡みでよく弄られているイメージ。



・1985年6月28日
東京品川プリンスホテル 猪木・藤波 vs ブロディ・バッドニュース・アレン

この試合は
ブロディ組→猪木組
の順番で入場する段取りだったのですが、

猪木組が入場を待ちきれずブロディ組の入場中にダッシュでリングインしてしまった
というもの。

そのため慌てた音響スタッフが猪木のテーマ曲炎のファイターを流すものの猪木組は既にリングイン済み、炎のファイター」に乗せてバッドニュース・アレンがリングインするという珍妙なシーンになってしまいました。


入場順で揉めているように見える両雄



曲を間違える



・1977年12月14日 
大阪府立体育会館 大木金太郎 & キム・ドク vs ラッシャー木村 & グレート草津

両選手とも冒頭に触れた鈴木秀樹選手の曲「Blue Eyed Soul」で入場。この曲は元々は鈴木選手の師、ビル・ロビンソンのテーマ曲でした。

当時は個別テーマ曲が存在していない選手が他の有名選手のテーマ曲(スピニング・トーホールドなど)で入場することが多かったので、この試合も同様のケースかと思われるが・・・

実況・リングアナ席のマイクが「これ違うよね?」というスタッフらしき呟きを拾っています。

慌しいリングサイド




・1978年12月1日
後楽園ホール 世界最強タッグリーグ入場式

年末恒例の世界最強タッグ。この年は各チームが個別テーマ曲に乗ってリングインというスタイル。

なぜかニック・ボックウィングル組のテーマ曲レスリング・イン・ハワイが馬場・鶴田組とファンクス組の入場で流れる

結果的にニック組含め連続で同じ曲が3回流れることに。


若き越中詩朗の姿も




・1984年1月22日
東村山市スポーツセンター ジャンボ鶴田&グレート・カブキ vs マイケル・ヘイズ&テリー・ゴディ

フリーバーズと鶴田カブキの夢タッグ対決にて。なぜか鶴田の入場でアジアタッグ選手権のテーマ曲が流れる
(その後改めて鶴田選手のテーマが流れる)

ドン引きフリーバーズ
(カブキの毒霧パフォーマンスを見たときのリアクション)



・1986年9月3日 
大阪城ホール 長州力 vs 天龍源一郎

天龍vs長州の名勝負数え歌、第3ラウンド。
天龍の入場シーンでよりによってライバルであるジャンボ鶴田のテーマ曲「J」が流れるハプニング。
天龍のリアクション込みで有名な一幕。





笑う天龍。和やかな入場シーン




・1994年1月21日 
日本武道館 ロブ・エスダンク vs レネ・ローゼ

前田日明でお馴染みRINGSの年始ビッグマッチでの悲劇。

古田リングアナに「レネ・ローゼ選手の入場ですッッ!!!」とコールされ入場テーマ曲が流れるものの一向に出てこないレネ・ローゼ。どうやら別のテーマ曲が流れていたらしく途中で曲が止まる。

その後、何度か曲がかけ直されるものの一瞬流れてすぐ止まるという状況が繰り返され、挙句観客から野次が飛ぶ始末というハプニングシーン。

悲しいがな本大会は昨年末から続いていたトーナメントの決勝ということもあり生中継。前述のドタバタがフルでお茶の間に流れてしまいました。


レネ・ローゼ選手




・2014年6月1日 
後楽園ホール ジェイソン・リー vs アンディ・ウー

ZERO1におけるNWAジュニア2冠選手権において。
Wrestle-1 vs ZERO1対抗戦も兼ねた重要な一戦でしたが・・・


アンディ・ウー選手自身のツイッターより。


なお間違って流れたのは同大会に参戦した浜亮太選手のテーマ曲だった模様。アンディ選手はジュニアヘビー(100kg以下)ですが浜選手は歴代日本人最重量レスラー






おわりに



いかがだったでしょうか。


テーマ曲文化が確立されたプロレスの長い歴史において音響ハプニングは切っても切れない存在。

トラブル無くスムーズに進行することに越したことは無いと思いつつ、実際に音響ハプニングに出くわした時は逆に貴重な経験に立ち会えた!とポジティブに楽しみたいですね。(少なくとも観客側の時は・・・




里村選手のツイッターより

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